輪廻の巻 · NO. 060
畜生道
畜生道
山や水辺の生命にも、心を向けてみましょう。
六道の一つ · 傍生仏教の輪廻観
「傍生」が指す生命
畜生道は傍生趣とも呼ばれ、仏教の輪廻分類において動物の生命を指します。物語や経論には獣、鳥、魚、虫などが登場し、家畜だけを意味する語ではありません。「畜生」は現代の会話では他者を罵る言葉にもなりますが、本図鑑では宗教上の用語を説明するために用い、実在の人を評価する呼び名にはしません。
自由の少なさと支え合い
食べられること、働かされること、飢えや恐れにさらされることによって、生命の自由が少ない状態の苦が表されます。一方、本生譚、護生の物語、恩返しの説話では、動物が感謝、仲間への思い、自己を差し出す心を示すこともあります。動物の物語を愚かさや罰だけでまとめることはできず、「業報を受けているから」と傷つけることも正当化されません。
輪廻と生命への配慮
輪廻の考えでは、人と動物の境界は永遠に変わらないものではなく、異なる生命の間にも長い縁があり得ます。これは慈悲、不殺生、護生を説く背景の一つです。関心をほかの生命へ広げる意味があり、好みや不運から次にどの動物に生まれるかを計算するための公式ではありません。ゲームの動物の結果も経典の判定ではありません。
山林の挿絵を読む
中国の山水、林の小道、鳥や獣が一つの場所を分かち合う場面を描きます。動物は刑罰の道具ではなく、生きている隣人として登場します。親しみやすい姿は生命の違いや相互依存に目を向けるためのもので、経論上の動物分類を網羅するものではありません。人道と併せて読むときは、身近な生命との接し方から考えてみてください。
万霊に出会ったら、次はあなたの物語。
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